仮想通貨で利益を得たら「ふるさと納税」で賢く確定申告

足立 仁 (公認会計士・税理士)
東京大学経済学部卒業。公認会計士試験合格後、日本最大手の税理士法人である税理士法人中央青山(現:税理士法人プライスウォーターハウスクーパース)にて税務申告業務に従事。その後、大手外資系監査法人にて外資系企業、海外拠点の監査等の業務に従事し、2011年より相続税専門 税理士法人ファザーズ代表社員。仮想通貨領域にも精通している。

仮想通貨取引で得た利益は確定申告の必要がある

仮想通貨取引による利益は雑所得として取り扱われ、課税対象となる条件を満たす場合、確定申告が必要です。一般的なサラリーマンであれば、仮想通貨取引を含め、副収入が年間20万円以上の場合に申告の必要があります。また、例え仮想通貨取引をはじめとした副収入が年間20万円未満だったとしても、給与が2,000万円以上の人や複数個所から給与を受け取っている人などは確定申告が必要です。

納税するのであれば、少しでも安く、または、少しでもお得にしたいと考えられる方が大半かと思います。そんな方に検討いただきたい制度が「ふるさと納税」です。

そもそも「ふるさと納税」とは?

ふるさと納税は「今は都会に住んでいても、自分を育んでくれた「ふるさと」に、自分の意思で、いくらかでも納税できる制度があっても良いのではないか(「ふるさと納税研究会」報告書より)」という問題提起からはじまっています。具体的な仕組みとしては任意の地方自治体に対して寄付することにより、寄付額のほぼ全額が税額控除されるというものです。

"納税"という言葉が使用されていますが、都道府県や市町村に対する寄付金ということになります。必ずしも自分が生まれ育った地域である必要はなく、どの自治体に対してもふるさと納税を行うことができます。また、ふるさと納税を行うことで、返礼品をもらえるケースがほとんどとなっています。

納税先の選出基準はさまざま

ふるさと納税を行いたい自治体の選び方はいくつかあります。例えば、ふるさと納税の理念の通り、自分を育てた自治体やお世話になった自治体を選ぶ方法もあれば、自治体のホームページから寄付金の使い道を調べ、共感を得られた自治体を選ぶ方法、返礼品を基準に選ぶ方法などが挙げられます。ちなみに、1月1日から12月31日までの年間を通じて申し込むことが可能なため、定期的に返礼品をもらうことで生活に役立てている人も少なくありません。

ふるさと納税のメリットとは?

ふるさと納税を行うメリットは、自身が育った故郷やお世話になった地域に貢献できるということだけではありません。以下より主なメリットについて、解説いたします。

ふるさと納税のメリット1「リーズナブルで豊富な返礼品」

ふるさと納税の返礼品にはさまざまなモノやサービスがあります。代表的なものとしては高級和牛や地域ならではの食料品をはじめ、工芸品や旅行券などをリーズナブルに手に入れることができます。

例えばふるさと納税を利用して1万円の特産物を購入した場合、内訳としては以下のようになります。
(自己負担額2,000円+税金の控除額8,000円)

別の例で、10万円の宿泊旅行を購入した場合、内訳としては以下のようになります。
(自己負担額2,000円+税金の控除額98,000円)

このように基本的には2,000円の自己負担額でさまざまな返礼品をもらうことができるのです。
※控除される上限額については所得や世帯環境によって異なりますので、確認を必要するようにしてください。

ふるさと納税のメリット2「税金の控除」

ふるさと納税により控除される税金は「ふるさと納税を行った年の所得税」と「ふるさと納税を行った翌年度の住民税」が対象となります。 計算方法は以下となります。
ふるさと納税を行った年の所得税
=(ふるさと納税-2,000円)×(所得税率)

ふるさと納税を行った翌年度の住民税
=以下の(①+②)
① (ふるさと納税-2,000円)×10%
② (ふるさと納税額-2,000円)×(100%-10%(基本分)-所得税率)
※②が住民税所得割額の2割を超える場合は(住民税所得割額)×20%

ふるさと納税のメリット3「クレジットカードによる支払」

こちらは全てのふるさと納税が対象という訳ではありませんが、クレジットカードで手続きを行える自治体も増えてきています。税金が控除されるだけではなく、クレジットカードのポイントも発生するようになるので、お得であると言えます。

ふるさと納税のデメリットとは?

ふるさと納税を利用する場合は、デメリット・注意点についても理解しておくことが重要となります。主なデメリットとしては以下のような項目が挙げられます。

ふるさと納税のデメリット1「返礼品のもらいすぎに注意」

こちらはデメリットというよりは注意点・留意点に近いです。返礼品をもらうと一時所得の対象となり、もらいすぎると税金がかかる可能性があります。また、一時所得はふるさと納税だけが対象ではなく、懸賞金や生命保険の満期金なども対象となり、これらの合計が50万円を超えている場合、税金が発生してしまいます。

ふるさと納税のデメリット2「手間がかかる」

ふるさと納税を行う場合、どうしても手続きが必要となります。ふるさと納税がお得だと理解しても手続きが面倒でやめてしまう方も少なくありません。

仮想通貨で得た利益は「ふるさと納税」を活用して、地域貢献や生活に役立てる

仮想通貨により利益を得たのであれば、ふるさと納税の活用を検討してみてください。地域貢献にも繋がりますし、食料品や家電などの返礼品を選べば、生活に役立てることも可能です。

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