ハードフォークで得た仮想通貨は税制上どのように扱うか

足立 仁 (公認会計士・税理士)
東京大学経済学部卒業。公認会計士試験合格後、日本最大手の税理士法人である税理士法人中央青山(現:税理士法人プライスウォーターハウスクーパース)にて税務申告業務に従事。その後、大手外資系監査法人にて外資系企業、海外拠点の監査等の業務に従事し、2011年より相続税専門 税理士法人ファザーズ代表社員。仮想通貨領域にも精通している。

仮想通貨のハードフォーク、ソフトフォークとは?

仮想通貨について調べていると「ハードフォークによる分裂」などというフレーズを耳にすることもあると思います。この「ハードフォーク」とはなにか、ハードフォークと対をなすキーワードとして「ソフトフォーク」についても紹介します。

ソフトフォークはすべてのルール変更、ハードフォークはある時点からのルール変更

ソフトフォークもハードフォークも仮想通貨のルールを変える手法の一つです。仮想通貨の問題を解消したり、より使い勝手の良い仮想通貨にしたりするために行われます。ソフトフォークというのは過去の取引を含めてすべてのルールを変更することを指し、ハードフォークは変更時点からルール変更させるという内容です。

ハードフォークにより仮想通貨が分裂

ハードフォークはある時点からルールを変更させる手法ですが、従来のルールも残ります。これがいわゆる「ハードフォークによる分裂」です。代表的な事例で言えば、ビットコインとビットコインキャッシュが分かりやすいです。もともとビットコインという一つの仮想通貨でしたが、現在はビットコインとビットコインキャッシュという2つの仮想通貨が存在しています。

分裂により新たな仮想通貨を手に入れる人も

技術的な内容は割愛しますが、仮想通貨がハードフォークにより分裂すると、分裂前の仮想通貨と分裂後の仮想通貨両方を保有する人もあらわれます。法定通貨による購入でも、仮想通貨同士の交換でもなく新たな仮想通貨を得ることとなります。上記のように仮想通貨の分裂により得た仮想通貨及び損益はどのような扱いになるのでしょうか?

ハードフォークによる分裂で得た仮想通貨への税金は?

ハードフォークによる分裂で新たな仮想通貨を得た場合は取得額ゼロとして損益計算ををします。国税庁が公表したFAQによると、ハードフォークにより生まれた仮想通貨は、分裂時点では取引相場がなく、価値を有していなかったと考えているようです。主な理由としてはハードフォークにより生まれた仮想通貨は実績がなく、将来性についても評価することは困難なためです。


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